#ADHD

2024年02月07日

発達障害は遺伝するのか?

発達障害が遺伝するかどうか、実際は解りません。
しかし私の場合は間違いなく母方からの遺伝です。
母方の祖父が間違いなく発達障害でした。
コミュニケーションが苦手で、ほとんど話した記憶がありません。
祖母と話しているところを見たこともありません。
いつも仏頂面で新聞を読んでいる印象しかありません。

叔父(母の弟)もまた重度の発達障害でした。
叔父もコミュニケーション不全に悩んでいました。
彼に話しかけても、大抵は「ああ」「いらない」程度の短い言葉だけで
そこで話が終わってしまうのが常でした。
叔父に対して不愛想であまり良い印象を持っていませんでした。
仕事に関しては、コミュニケーション不全でも真面目でコツコツタイプの
叔父は職場ではそれなりに評価されていたようです。
しかし大学を出ていたので役職がつく=管理職になって人を
率いなければならないことが重荷だったようで、昇進の話があるたびに
仕事を辞めていました。結果、数年ごとに職を転々としていたようです。

叔母(母の妹)は軽度の発達障害でした。
女性はコミュニケーション面ではさほど問題は出ない傾向があるようです。
実際叔母は感情的で良く喋る人だったように記憶しています。
しかし独特の拘りや人の気持ちが解らない言動や行動などが多々あり、
親しい友達ができたことがなかったそうです。

では母も発達障害だったのか?といえばこれは違いました。
母はむしろコミュニケーション強者でした。
どこにいっても、誰とでもすぐに友達になれる人、それが母でした。
いつも皆の輪の中心にいる華のある人物だったのです。

私の家族は、父、母、私、弟二人です。
その中で母の特質をもっとも強く受け継いだのが末の弟でした。
弟もコミュニケーション強者で、誰とでも友達になれるタイプです。
ひっきりなしに友達から電話がかかってくるような人間でした。

すぐ下の弟は一般的なコミュニケーション能力を持っていました。
それなりに友達もいるタイプで、家に幾度も友達を連れてきていました。

父も同様に極々普通の人間でした。
やや偏屈で亭主関白タイプではあったものの、仕事もでき、
友人もそれなりにいたようです。

悲しいことに家族の中で私だけが発達障害だったのです。

ponkoturobota at 09:41|PermalinkComments(0)

2024年01月31日

孤独・孤立2

家庭は安息の地だったのか?といえばそれも違いました。
私は家族の中でも浮いていました。

父、母、二人の弟。
家族みな、発達障害はなく、コミュニケーションがとれるのです。
特に母と一番下の弟はコミュニケーション強者でした。
友達も多く、どのような場でも、誰とでもすぐに仲良くなれるような人間でした。
どのような場でも中心になるような人間、華のある人間、それが母と弟でした。

家庭でも母と弟は中心でした。
彼らを中心にワイワイと華やかな家庭だったのです。
しかし、私がその輪に入っていくと様相が変わりました。
会話が途絶えます。そして一人、また一人その場から去っていくのです。
(それは家庭だけではなく、学校などでもそうでした)
そして最後には私だけが取り残されました。

ワイワイと話している家族を遠めに見ながら
二階にある自分の部屋に籠っている、それが私でした。
家庭での孤立、それは何よりも辛い状況でした。

そんな私を家族は腫物のように扱いました。
極力触れぬように、それとなく距離をおいて付き合ったのです。
母は私のことを腫物のように扱いながらも、親子の愛情からでしょう。
ちょっと変わっているけれど‘普通の子‘として扱いました。

・・・違います。
自分の子は普通だと思い込もうとして、明らかに普通ではない私という存在から
目を背け続けてきたのです。


ponkoturobota at 19:10|PermalinkComments(0)

2024年01月26日

孤独・孤立


発達障害と切っても切り離せないものといえば孤独・孤立です。

私は子供のころからずっと孤独・孤立に悩まされてきました。

学生時代は地獄のような日々でした。
簡単に言えば、学校の休憩時間中ずっと机に伏せて寝ている子供。
それが私でした。

新学期が始まったとき、頑張って友達を作ろうとしました。
話し方の本で得た知識通り、自分から話しかけ、笑顔で聞き上手を心がけようとしました。
しかし基礎的なコミュニケーション能力の欠如(共感力や発想力の欠如)や、
発達障害ゆえの挙動不審もあり、数分話すと相手が気まずそうに私を避けるのです。
そしていつもの通り孤立していきました。

結局私にできることは机に突っ伏して寝るだけ。
本当は寝たくなんてなかったのです。皆が賑やかに話している中で、自分は話す相手はいない。
かといってやることもない。だから寝ているふりをしていただけなのです。

グループでの課外活動や二人組になってやる体育の授業などは地獄のような時間でした。
誰とも組むことが出来ず、先生と体操したり、あるいは一人でポツンと何もせずやり過ごす
のがいつもの過ごし方でした。先生方にとっては困った生徒だったと思います。

孤立している私を気にかけてくれる先生もいました。
グループ分けの時など、それとなくクラスのリーダー格の生徒に声をかけてグループに
私を誘うように言ってくれたのです。確かに余りものとして晒されないのはありがたいこと
ではあります。しかしそのような生徒の属するグループは人気者ばかりが集まっている
グループです。異物にしか過ぎない自分がそのようなグループの中で過ごすのもまた地獄でした。


ponkoturobota at 22:13|PermalinkComments(0)

2023年10月23日

プレコックス感

発達障害者として生きてきて、ずっと付きまとっている感覚があります。

それが「プレコックス感」です。

元々の意味は統合失調症患者と関わったときに相手が受ける言いようのない独特の違和感。
統合失調症患者特有の、自然な会話の流れの無さ、気持ちの通じ合いにくさ、奇妙な印象からくる居心地の悪さを言います。

一言で言うなら、知的障害者を見て、(何か嫌だから)近寄りたくないな、
と避ける感覚に似ているでしょうか。

私も統合失調症患者と同じく、人に違和感を与えることが多いのです。
ずっと付きまとってきた陰口で「ガイジ(障碍児の略)」があるのも
このプレコックス感に由来していると感じています。
多くの人にとって発達障害も知的障害も同じようなものなのでしょう。

何とかこのレッテルから逃れようと子供のころから足掻き続けてきました。
そして自己分析していく中で解ったのが、ASD独特の特徴の数々でした。

それらを詳しく並べると、
ASD特有の仕草
独特な表情
動作の違和感やぎこちなさ
異質な存在感
目線の動きのおかしさ
姿勢の悪さ


となります。

私は普通にしているつもりですが、どうにも動きや表情がおかしいらしいのです。
人に指摘されたことのある動作や表情に関する違和感だけを抜き出すと、
のっぺりした平坦な表情と、やたらと強い目線による異質な存在感。
なよなよとした女性的な動きや歩き方。
大きな手袋でもしているようなどこかぎこちない動作。

これらの特徴のせいで多くの人はプレコックス感を感じ、
大抵は私を避けます。嫌われます。それだけならまだ良いのです。
一部の人間にとっては滑稽な存在として苛めの対象となってしまうのです。

矯正しようとしました。
体を鍛えたり、ゆっくり落ち着いた動作や話し方を心がけてもみました。
座禅や瞑想をしていたこともあります。
しかし・・・無駄でした。自然にASDの挙動が出てしまうのです。

最終的に私が至った結論は、
・服装や身だしなみを清潔に心がける。
・自分を押し殺す。主張しない。
・人とのやり取りは必要最低限にとどめる。喋らない。

それでもやらないよりは多少はマシ程度です。
しかし何もやらないよりもマシなことは確かなのです。


ponkoturobota at 16:36|PermalinkComments(0)

2023年04月12日

ギフテッド

先にも話したように互助会には必ず「仕切り屋」がいました。

それらの大半が「ギフテッド」と言われる存在でした。

簡単に言うなら
「特定分野の勉強や芸術、運動、リーダーシップなどで突出した
才能を持つ人のこと」となります。
(特定分野に全ての能力を全振りしてしまい、
対人関係や社会的な能力が異常に低い人、とも言えます)

経営者でいうならイーロンマスクが有名です。
芸術の分野だと独特の色彩感覚などで
成功しているギフテッドも意外に多いようです。

仕切り屋の大半が高IQの持ち主で有名大学を出ていました。
(聞かれてもいないのに出身大学のことをにおわせたり、
経歴を語るのです)
華々しい経歴を誇ってはいても、対人関係や社会性の欠如
(空気が読めない。時間が守れないなど)で躓いて現在は無職など、
経歴とは相反する現状にいるのが実情でした。
(そもそも成功者は互助会に来ないので当たり前と言えば
当たり前なのですが)
現状の救われ無さ故にギフテッド以外の人間を見下して
自己満足に浸っているような部分が多々見受けられるのです。

引いた目で見るならば互助会に参加しているのは
弱者タイプの発達障害者。
ギフテッド、非ギフテッド、どちらも社会に受け入れられない
悩みを持つ者が大半だったのです。
にも関わらず弱者の中でも上下関係を意識せずにいられない
ギフテッドは悲しい存在と言えるかもしれません。




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ponkoturobota at 19:26|PermalinkComments(0)